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厚生労働省
厚生労働科学研究費補助金障害者対策総合研究事業

成年後見の実務的・理論的体系化に関する研究 平成23~24年度 総合研究報告

研究名

成年後見の実務的・理論的体系化に関する研究

研究要旨

 高齢化の進展とそれにともなう認知症高齢者等のさらなる増加によって今後生じてくる諸問題に対応するために、成年後見制度の普及や利用促進、その担い手となる人材の育成・支援などが、これまで以上に必要とされている。このような課題に対処するため、本研究は、後見実務の実態を明らかにし、適切な後見のあり方を実務的かつ理論的に検討・分析することを通じて、今後目指すべき後見のあり方を提示することを目的とする。
 本研究は、主に4つの主要な分析(①後見業務の評価に関する分析、②後見業務の内容に関する分析、③後見人の適性や業務体制等に関する分析、④後見報酬に関する分析)から構成されている。本報告書では、後見実務全般について、その実態を客観的に明らかにするための実証分析を行った。具体的には、後見人等へのアンケート調査や各種後見関連資料の収集などを通じて、後見実務に関する各種データを広範に収集・整理し、データベースを構築した上で、後見実務の諸側面における実態を、主に計量分析を用いて明らかにした。
 研究成果としては、後見実務の諸側面として、①後見業務の実施状況、②後見関係者の社会的属性や本人の状況、③後見等の形態、④本人の資産や収支の状況、⑤後見報酬の状況、⑥後見業務に対する後見人の認識、⑦後見業務の詳細な実施内容、⑧後見人の活動に対する評価、⑨現行の報酬決定システムの構造、のそれぞれについて、その実態を実証的に明らかにした。その際特に、①業態間比較と、②後見報酬と後見実務の関係、に重点を置き、また比較研究として海外の後見事例を参照しながら、各業態の特徴を析出するとともに、多変量解析等を用いて後見報酬と後見実務の諸要素との相関関係を解明することを通じて、後見実務の実態を明らかにした。

結果報告

報告書 ダウンロードファイルサイズ 29.0 MB